娯楽的要素を排除して地味で、暗く、重い映画である。典型的な作家主義の映画で小
説に例えるならば、純文学である。
ベラルーシからポーランドそしてEUへ亡命できるのか?というストーリー展開である。
しかも、カラー映像から白黒映像になり2021年の出来事として、難民家族の絆と試練立ち向かう勇気、国境警備隊の人道を無視した行動、保護支援と難民支援する仲間たち、一人で危険を犯してまで難民亡命の手伝いをする女医のエピソードを散りばめて語られていく。
それぞれの人物が置かれている立ち位置によって、取らなければならない行動が描かれていく。国境警備隊や警察は個人の意志や尊重よりも権力者の方針に逆らうことはできない。
白黒映像表現を通して女流監督アグニエシュカ・ホランドの世の中はこうあるべきだという姿勢が152分の長編映画の中で静かな怒りを込めて表現されていく。
映画の中で鳥が飛翔するシーンがある。鳥には国境は存在しない。自由にどこでも行ける。人間も鳥の様に自由に空を飛べたら………監督アグニエシュカ・ホランドの願いが見事に表現されている。パブロ・カザルスの〔鳥の歌〕が、ふと脳裏に浮かんだ。
ある程度の予備知識と忍耐力を要する映画であり、見ていて疲れるが、一見の価値があり。
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除娯楽的要素を排除して地味で、暗く、重い映画である。典型的な作家主義の映画で小
説に例えるならば、純文学である。
ベラルーシからポーランドそしてEUへ亡命できるのか?というストーリー展開である。
しかも、カラー映像から白黒映像になり2021年の出来事として、難民家族の絆と試練立ち向かう勇気、国境警備隊の人道を無視した行動、保護支援と難民支援する仲間たち、一人で危険を犯してまで難民亡命の手伝いをする女医のエピソードを散りばめて語られていく。
それぞれの人物が置かれている立ち位置によって、取らなければならない行動が描かれていく。国境警備隊や警察は個人の意志や尊重よりも権力者の方針に逆らうことはできない。
白黒映像表現を通して女流監督アグニエシュカ・ホランドの世の中はこうあるべきだという姿勢が152分の長編映画の中で静かな怒りを込めて表現されていく。
映画の中で鳥が飛翔するシーンがある。鳥には国境は存在しない。自由にどこでも行ける。人間も鳥の様に自由に空を飛べたら………監督アグニエシュカ・ホランドの願いが見事に表現されている。パブロ・カザルスの〔鳥の歌〕が、ふと脳裏に浮かんだ。
ある程度の予備知識と忍耐力を要する映画であり、見ていて疲れるが、一見の価値があり。