「マッドマックス越えの衝撃体験!」とか「本年度ベスト!」とか、過度な期待は禁物です。
2026/06/05
砂漠で行われるレイブパーティに参加したまま失踪した娘を探すため、父ルイスと息子エステバンは、モロッコの山岳地帯から砂漠の奥深くへと車を走らせる。行き着いたのは、現実と幻覚が混濁するような野外レイブのカオス。耳をつんざく重低音、赤い照明の海、沈黙を貫く父親の背中。だがそこにはすでに娘の姿はなく、父と息子は、レイブの参加者グループを追って、娘が向かったと思われる次のレイブ会場を目指すことになるが……。
セルジ・ロペス / ブルーノ・ヌニェス・アルホナ
(C)2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS
「マッドマックス越えの衝撃体験!」とか「本年度ベスト!」とか、過度な期待は禁物です。
時間とチケット代の無駄でした
あの宣伝文句によって完全にミスリードされてしまってるため、鑑賞中はモヤモヤ気分しか感じない
でも観た後にロードムービーとして考え直した結果、自分の評価は180°変わった
その視点でもう一度観てみたい作品
おそらくこの映画を観た多くの人は〝これは映画観賞ではなく映画体験だ〟と思うのではないだろうか。
そう感じさせるほどレイブ会場の音響が重く響きのしかかり、砂漠を旅するルイスの視点と感覚が重なる。
タイトルの『シラート』とはイスラム教において死後、魂が渡る橋を意味し、地獄と天国の狭間に掛かり、その道は髪の毛よりも細く剣という。
その事を知っているとラストシーンやその直前のとある場面が何を意味するのか、様々な解釈ができる。
モロッコ砂漠には降らないはずの雨が激しく降ったり、モロッコには存在しないはずのベルベル系トァレグ族がいたり、ひょっとしてこの世界は、ルイスはあの時すでに……。
物語を額面通りに受け止めると単なる酷い目に遭っちまったな系映画で何も残らないが、考えれば考えるほど精神世界へと誘われてゆく。観るドラッグのような作品。
アレハンドロ・ホドロフスキー作品を観ているかのような感覚におちいった。
はっきり言って万人向けではなく人にすすめるのは憚られるが、映画が好きなら絶対に映画館で観るべき作品。
それも音響設備の整った映画館で。