“新宿歌舞伎町発ハードボイルドなファンタジー”
殺し屋姉妹、連続殺人鬼、元殺し屋、親殺しをした少女、などありえないヘビーなキャラクター達を扱いながら、後味悪くないファンタジーに仕上げてしまうのはさすが内田英治監督の力量か。
オムニバス形式の独立した6話が、それぞれメインキャストのうちの1人を主役に展開し、最後の6話目で、マリコ(伊藤沙莉)のバックグラウンドと、親子ほど歳の違う彼氏、まさや(竹野内豊)との馴れ初めが明かされる、という分かりやすい脚本になっている。
一言で言えば、”大人のファンタジー”だ。
メインキャストがあまりにも個性的であり得ない経歴の持ち主ばかりなので、最後にマリコの少女時代の重大犯罪がバレても、彼らはわりとシラっとしている。
大袈裟に驚いたりしないのが普通てなく、シュールなのだ。
宇宙から来た謎の生物の捕獲依頼、というあり得ない仕事の依頼を縦軸にしながら、マリコを取り巻く”普通でない人々の物語”を見せていく。
日本映画には無かった新しい形式に拍手を送りたいが、ラストシーンはあまりにもお粗末で、戦隊ヒーロー物の一話完結のお話の終わりのようだ。
せっかくハードボイルドを貫いてきたのに、何故”バイバイ、ET君”で終わるのか?
何故FBIが無実の一般市民を殺すのか?
ET君は蘇生能力を持っているのなら、何故、まさや以外のマリコの友人達、戸塚のおじさん(北村有起哉)や、絢香(久保史緒里)の命を救わなかったのか?
色々な矛盾が最終話で出てきてしまう、残念な展開になっている。
しかしながら、今まで独特の個性をもちながら、ヒロインの友人役や妹役が多かった伊藤沙莉が、マリコという魅力的な主役を演じたことは、ハッピーな事実である。
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除“新宿歌舞伎町発ハードボイルドなファンタジー”
殺し屋姉妹、連続殺人鬼、元殺し屋、親殺しをした少女、などありえないヘビーなキャラクター達を扱いながら、後味悪くないファンタジーに仕上げてしまうのはさすが内田英治監督の力量か。
オムニバス形式の独立した6話が、それぞれメインキャストのうちの1人を主役に展開し、最後の6話目で、マリコ(伊藤沙莉)のバックグラウンドと、親子ほど歳の違う彼氏、まさや(竹野内豊)との馴れ初めが明かされる、という分かりやすい脚本になっている。
一言で言えば、”大人のファンタジー”だ。
メインキャストがあまりにも個性的であり得ない経歴の持ち主ばかりなので、最後にマリコの少女時代の重大犯罪がバレても、彼らはわりとシラっとしている。
大袈裟に驚いたりしないのが普通てなく、シュールなのだ。
宇宙から来た謎の生物の捕獲依頼、というあり得ない仕事の依頼を縦軸にしながら、マリコを取り巻く”普通でない人々の物語”を見せていく。
日本映画には無かった新しい形式に拍手を送りたいが、ラストシーンはあまりにもお粗末で、戦隊ヒーロー物の一話完結のお話の終わりのようだ。
せっかくハードボイルドを貫いてきたのに、何故”バイバイ、ET君”で終わるのか?
何故FBIが無実の一般市民を殺すのか?
ET君は蘇生能力を持っているのなら、何故、まさや以外のマリコの友人達、戸塚のおじさん(北村有起哉)や、絢香(久保史緒里)の命を救わなかったのか?
色々な矛盾が最終話で出てきてしまう、残念な展開になっている。
しかしながら、今まで独特の個性をもちながら、ヒロインの友人役や妹役が多かった伊藤沙莉が、マリコという魅力的な主役を演じたことは、ハッピーな事実である。
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除忍者と称する恋人、ホストに入れ込むキャバクラ嬢、落ちぶれたヤクザ者のヒットマン、殺し屋姉妹、連続殺人鬼など奇人変人たちのが織りなす六つのエピソードを片山慎三と内田英治の二人が分担して監督。
こう書くと奇想天外なSFアクションコメディだと思うでしょ?
たしかにそういう要素もあるのだけど、基本は正しい道を歩きたくても歩めなかった、幸せになりたくてもなれなかった人たちの悲哀や最期を描いていて笑えない。人も死んでいるし笑えない。
人生は喜劇であり悲劇でもある、みたいなテーマがあるのかもしれないが、それならそれでもう少し描き方というのがあると思うのだが……。
なんというか『銀魂』からカタルシスとギャグの要素を無くした中途半端なシリアス回のような印象を受けました。
これ、二人の監督が撮っているせいでそれぞれの作風がぶれて不協和音を生じ、まとまりのない短編集みたいになってしまっているんじゃないかなぁ……。
悪い意味でのごった煮、失敗した闇鍋感はいなめない。
また『E・T』や『未知との遭遇』 といった往年のSF作品の雑なパロディーも腹立つんだよなぁ……。
題材は面白そうなだけにもったいない。
別の映画監督でSFアクションコメディに振り切ったお話が観たいものです。