人を食べずにいられない食人衝動を抱えた者たちの姿を描く猟奇的な作品。といっても「ホラー喰っちまったダ! やめられない、とまらない人肉バーベキュー」みたいな題名や惹句の似合うような楽しい(?)お話ではなく、基本的には若い男女のロードムービー。
カニバリズムそのものがテーマなのではなく、あくまでもADHDやLGBTQといったマイノリティの隠喩であり、自分の意志とは無関係にアウトサイダーにされる生きづらさを表現しているのではと思えた。
また主人公たちの行く先々で人を殺しては金品を奪う生き方は将来の見通しもなく刹那的に生きる、犯罪行為を余儀なくされる米国社会の底辺で暮らす人々の姿も彷彿とさせられた。
かなり人を選ぶ作品だと思うが座席は男女のカップルが目立った。主演のティモシー・シャラメ目当てか? よっぽど映画の好みが合わないと観たあと気まずくなると思うが……。
かなり自分勝手な主人公の行動と発言、生命維持ではなく衝動に駆られての食人行為、同族は食べない、殺しては食べていいのは独り身か余命いくばくもない老人といった手前勝手なルールなどなど、人によってはまったく共感せず不快にしか思えない内容なので気になってこれから鑑賞予定の人は注意。
とはいえ心を揺さぶる作品であることは変わりはないので観る価値はじゅうぶんにあります。
いくつかのテーマが内包されているお話だと思いますが、個人的には孤独と拒絶。このふたつを強烈に感じました。
あとこれ序盤の雰囲気が完全にホラー映画なんですよ。おなじ食人衝動を抱える先輩に出会って同胞を嗅ぎ分ける方法を教えてもらうところとかが特に吸血鬼ものみたいで、そっち方向にリライトしても面白そう。
吸血鬼ものを書く勉強にもなると思います。
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除人を食べずにいられない食人衝動を抱えた者たちの姿を描く猟奇的な作品。といっても「ホラー喰っちまったダ! やめられない、とまらない人肉バーベキュー」みたいな題名や惹句の似合うような楽しい(?)お話ではなく、基本的には若い男女のロードムービー。
カニバリズムそのものがテーマなのではなく、あくまでもADHDやLGBTQといったマイノリティの隠喩であり、自分の意志とは無関係にアウトサイダーにされる生きづらさを表現しているのではと思えた。
また主人公たちの行く先々で人を殺しては金品を奪う生き方は将来の見通しもなく刹那的に生きる、犯罪行為を余儀なくされる米国社会の底辺で暮らす人々の姿も彷彿とさせられた。
かなり人を選ぶ作品だと思うが座席は男女のカップルが目立った。主演のティモシー・シャラメ目当てか? よっぽど映画の好みが合わないと観たあと気まずくなると思うが……。
かなり自分勝手な主人公の行動と発言、生命維持ではなく衝動に駆られての食人行為、同族は食べない、殺しては食べていいのは独り身か余命いくばくもない老人といった手前勝手なルールなどなど、人によってはまったく共感せず不快にしか思えない内容なので気になってこれから鑑賞予定の人は注意。
とはいえ心を揺さぶる作品であることは変わりはないので観る価値はじゅうぶんにあります。
いくつかのテーマが内包されているお話だと思いますが、個人的には孤独と拒絶。このふたつを強烈に感じました。
あとこれ序盤の雰囲気が完全にホラー映画なんですよ。おなじ食人衝動を抱える先輩に出会って同胞を嗅ぎ分ける方法を教えてもらうところとかが特に吸血鬼ものみたいで、そっち方向にリライトしても面白そう。
吸血鬼ものを書く勉強にもなると思います。