なんだろうと思う映画。結局事件なのか事故なのか確定しないまま終わったと思う。結果うーん?すっきりしないものであった。
2024/05/17
事件の捜査にあたった西湖署の若手刑事・圭介とベテランの伊佐美は、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていく。その陰で、圭介は取り調べで出会った介護士・佳代への歪んだ支配欲を抱いていく。
一方、事件を追う週刊誌記者・池田は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていくが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実・・・。それは、我々の想像を超えた過去の闇を引き摺り出すー。そして、後戻りできない欲望に目覚めてしまった、刑事の男と容疑者の女の行方とはー。
福士蒼汰 / 松本まりか / 福地桃子 / 三田佳子 / 浅野忠信
(C)2024 映画「湖の女たち」製作委員会
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除なんだろうと思う映画。結局事件なのか事故なのか確定しないまま終わったと思う。結果うーん?すっきりしないものであった。
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ネタバレフィルター解除これは難解。
一見ミステリ風で事件の解決に向けて物語は進むのだが、描かれるのは謎解きだけではないし、それが主題だとは思えない。
介護施設での介護者に対する殺人事件、731部隊の悪行にまで遡る厚生省の薬害汚職事件とその隠蔽、自白を強要し冤罪も問題にしない腐敗した警察組織、そして最後に判明する真犯人の動機――。
おそらくこの映画で監督が伝えたい、表現したかった事は単なるミステリ、犯人探しではなく、そのような社会悪をはらんだ権力構造。そして人の悪性そのものではないかと思うのだが……。
良く言えば説明過多にならず抽象性の高みに達している、悪く言えば難解でわかりにくい。
いかんせんアレやコレや多くを詰め込みすぎて、かつそれらが微妙に噛み合わずとっちらかっている感は否めない。特にこのお話に必要性があるのかおおいに疑問なのが性的なシーン。
なんでそこでオナニー? となる自慰シーンや濱中と佳代のSMプレイはなにかの暗喩なのだろうか。う〜ん、いらないよね、それ。昔のピンク映画じゃあるまいし。
監督の名前は大森立嗣。
今後はこの人の作品はスルーした方がよさそう。
しかし松本まりかって凄いですね。39歳とは思えない、あどけなさすら感じる若々しい容貌と蠱惑的な声は『六番目の小夜子』の頃からちっとも変わっていない。この人、声優業に全力で取り込んでいたら堀江や田村を超える存在になったんじゃないかしら。