バンドマンの人生を描いた映画。
自分はボーカル逝去の後、友人からフィッシュマンズを勧められて音を初めて聞いた。
それまではCD屋でジャケットを見かけたりしていたが、まだ10代だった当時はビジュアル系バンドに夢中だったのだ。
自分の中でのビジュアル系バンド熱も冷めて、現実での暮らしが忙しくなり出した社会人としての20代になっていた私が初めて聴いたフィッシュマンズ。
とても耳に残って、世界観が美しくて、情景が大好きになり、何度も聴いた。
しかしボーカルが不在のため、新しい情報も出ないため、段々とフィッシュマンズの音楽は聞かなくなった。
でも今思うといろんな場面でフィッシュマンズの歌を口ずさんでいた気がする。
今年に入り、なんとなくまたフィッシュマンズ熱が上がりYouTubeを漁っていたら映画化を知り
「現役時代を知らない自分が、フィッシュマンズの曲(ボーカルの声を)を大きな場所で、まるでライブ会場のような音響で聴ける最初で最後のチャンスだ!」
と、家族はゴジラvsコングを選び、自分はフィッシュマンズの映画を選んだ。
今までは「死んでしまったボーカルの歌声」だと心のどこかで思っていたが
映画を見てみて「確かに生きていた一人のボーカルの声」であると意識が書き換えられた。
映画を観れて良かった。
フィッシュマンズに関わった人々のビジネスとしての貴重な声を聞けて良かった。
大きなスピーカーと会場でフィッシュマンズの音楽を聴けて良かった。
「ひこうき」「ゆらめき〜」のあたりで擬似だけどライブ会場の気分を味わえた。
フィッシュマンズの人生を知れて良かった。
そしてやっぱり悲しい。
佐藤さんには生きて、歳を重ねて欲しかった。
最後に皆で弔い演奏していた場面で
生きてた時に皆が集まってくれてたら、
結末はまた違かったのかなと感じた。
99年春、片田舎の中学生だった私が聞き流していたFMラジオのDJは、佐藤伸治の訃報を伝えていた。「日本の音楽界の大いなる損失だ」とまともに発話できないほど号泣していた彼の訴える喪失感を、今初めて共有できた気がする。
音楽が研ぎ澄まされていくにつれ、孤独は深まり、仲間たちさえも振り落とされていく。どんどん引き絞られていく緊張感で心が痛いのに、映像と音は酷く美しい。
欣ちゃんの愛と優しさは、強いなぁ。
いつの間にか、さとちゃんの歳を追い越してしまったことがかなしい。伝説になんかならなくていいから、私は生きててほしかったよ。
とても悲しいけど、観なきゃいけない。
とても痛かったけど、観てよかった。
バンドマンの人生を描いた映画。
自分はボーカル逝去の後、友人からフィッシュマンズを勧められて音を初めて聞いた。
それまではCD屋でジャケットを見かけたりしていたが、まだ10代だった当時はビジュアル系バンドに夢中だったのだ。
自分の中でのビジュアル系バンド熱も冷めて、現実での暮らしが忙しくなり出した社会人としての20代になっていた私が初めて聴いたフィッシュマンズ。
とても耳に残って、世界観が美しくて、情景が大好きになり、何度も聴いた。
しかしボーカルが不在のため、新しい情報も出ないため、段々とフィッシュマンズの音楽は聞かなくなった。
でも今思うといろんな場面でフィッシュマンズの歌を口ずさんでいた気がする。
今年に入り、なんとなくまたフィッシュマンズ熱が上がりYouTubeを漁っていたら映画化を知り
「現役時代を知らない自分が、フィッシュマンズの曲(ボーカルの声を)を大きな場所で、まるでライブ会場のような音響で聴ける最初で最後のチャンスだ!」
と、家族はゴジラvsコングを選び、自分はフィッシュマンズの映画を選んだ。
今までは「死んでしまったボーカルの歌声」だと心のどこかで思っていたが
映画を見てみて「確かに生きていた一人のボーカルの声」であると意識が書き換えられた。
映画を観れて良かった。
フィッシュマンズに関わった人々のビジネスとしての貴重な声を聞けて良かった。
大きなスピーカーと会場でフィッシュマンズの音楽を聴けて良かった。
「ひこうき」「ゆらめき〜」のあたりで擬似だけどライブ会場の気分を味わえた。
フィッシュマンズの人生を知れて良かった。
そしてやっぱり悲しい。
佐藤さんには生きて、歳を重ねて欲しかった。
最後に皆で弔い演奏していた場面で
生きてた時に皆が集まってくれてたら、
結末はまた違かったのかなと感じた。
99年春、片田舎の中学生だった私が聞き流していたFMラジオのDJは、佐藤伸治の訃報を伝えていた。「日本の音楽界の大いなる損失だ」とまともに発話できないほど号泣していた彼の訴える喪失感を、今初めて共有できた気がする。
音楽が研ぎ澄まされていくにつれ、孤独は深まり、仲間たちさえも振り落とされていく。どんどん引き絞られていく緊張感で心が痛いのに、映像と音は酷く美しい。
欣ちゃんの愛と優しさは、強いなぁ。
いつの間にか、さとちゃんの歳を追い越してしまったことがかなしい。伝説になんかならなくていいから、私は生きててほしかったよ。
とても悲しいけど、観なきゃいけない。
とても痛かったけど、観てよかった。