おやじ
どのように表現したらいいのだろうか。日本映画界の中堅的存在と言える白石和彌の会心作であり、時間が経つに従い評価が高まる作品が本作である。
導入部は酒癖が悪く暴力を振るう夫を妻(田中裕子 好演)が轢き殺し、そのまま家に入り3人の子供達におにぎり、卵焼き、ソーセージが盛り付けられている大皿を出してそれぞれが遅い夕食を取る。母親がおにぎりを食べながら夫を殺したことを告白し、これで父親からの暴力に解放されて、あなた達は自由に生きることができる。自分は刑に服して15年後には必ずこの家に帰っていると告げて自首する。黒バックの画面から白い平仮名文字で〔ひとよ〕とタイトルがあらわれ更に小さな文字で〔一夜〕と映し出されて15年後の本編が始まるという、ワクワク、ゾクゾクする素晴らしい導入部である。
15年振りの家族(3人の子供)と再会した母と子供達の〔空白〕の15年間はどのようにして埋めていくのか。母と子、長男(鈴木克平)、長女(松岡茉優)、次男(佐藤健)のそれぞれの葛藤が綴られていく。現実と過去の出来事を対比させながら〔崩れかかった家族〕再生物語映画であり、白石和彌監督の演出が冴えわたる。
かなり重い映画であるが見ごたえ十分の近来まれに見る日本映画の傑作である。(PG12)指定であるが多くの人から鑑賞してもらいたい。
この感想にはネタバレが含まれています!
ネタバレフィルター解除よかった感激しました。
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ネタバレフィルター解除どのように表現したらいいのだろうか。日本映画界の中堅的存在と言える白石和彌の会心作であり、時間が経つに従い評価が高まる作品が本作である。
導入部は酒癖が悪く暴力を振るう夫を妻(田中裕子 好演)が轢き殺し、そのまま家に入り3人の子供達におにぎり、卵焼き、ソーセージが盛り付けられている大皿を出してそれぞれが遅い夕食を取る。母親がおにぎりを食べながら夫を殺したことを告白し、これで父親からの暴力に解放されて、あなた達は自由に生きることができる。自分は刑に服して15年後には必ずこの家に帰っていると告げて自首する。黒バックの画面から白い平仮名文字で〔ひとよ〕とタイトルがあらわれ更に小さな文字で〔一夜〕と映し出されて15年後の本編が始まるという、ワクワク、ゾクゾクする素晴らしい導入部である。
15年振りの家族(3人の子供)と再会した母と子供達の〔空白〕の15年間はどのようにして埋めていくのか。母と子、長男(鈴木克平)、長女(松岡茉優)、次男(佐藤健)のそれぞれの葛藤が綴られていく。現実と過去の出来事を対比させながら〔崩れかかった家族〕再生物語映画であり、白石和彌監督の演出が冴えわたる。
かなり重い映画であるが見ごたえ十分の近来まれに見る日本映画の傑作である。(PG12)指定であるが多くの人から鑑賞してもらいたい。
親子の愛が外の力で歪められた映画で見終わった後複雑な気持ちになりました。
人それぞれ何かしら厄介事を抱えているということ。家族は大変なのです。